「エリートがソツなく完璧にこなす姿」には憧れは抱くけど、共感はしにくい。


一方、


「クソダサくても前に進み続ける人間の姿」には憧れはしないけど、共感するし胸が熱くなる。


この映画は完全に後者の映画です。



作品紹介


SR サイタマノラッパー [DVD]
駒木根隆介
アミューズソフトエンタテインメント
2010-05-28

(以下シネマトゥデイより引用)
埼玉県の田舎街を舞台に、ラッパーとしてライブをすることを夢見る青年たちの姿をヒップホップの数々にのせて描く青春音楽ストーリー。『ジャポニカ・ウイルス』で注目された入江悠が脚本と監督を手掛け、全編ほぼ1シーン1カットの撮影で若者たちの青春を切り取る。仕事もなく家族にものけ者扱いされる主人公に駒木根隆介。がむしゃらな若者たちの姿をシニカルな視点で見つめつつも、夢をあきらめない彼らの思いに胸が熱くなる。


あらすじ


(以下シネマトゥデイより引用)
レコード屋もないサイタマ県の田舎街に暮らすヒップホップグループ“SHO-GUNG”のメンバーたちは、自分たちの曲でライブをすることを夢見ていた。そのメンバーで、仕事もないニートのラッパー、IKKU(駒木根隆介)は夢のために行動に出るが、同級生の千夏(みひろ)が現われたことでメンバー間にすれ違いが起きてしまう。


感想



ダサい、とにかくダサい。



主人公からしてカッコ悪いし、全然いけてない。



だけど、それを全部帳消しにしてくれる、「最高の泥臭さ」



小さい頃、最初はみんな誰しもが「スター」とか「ヒーロー」とかになりたかったと思うんですよ。んで、実際になれると思ってた。だけど、年を重ねていくと同時にどこかでふと気づく、「あれ?俺、もしかしてスターになる人間じゃないかも…」って。

本作の主人公はそんなこととっくに気づいてるのに、どうしても諦めきれない。そしてそのままずるずると大人になった…、という男。


批判をしようとすればいくらでもできると思う。


「いい年して親のスネかじって…」とか「定職に就かずに…」とか「いい加減現実を見ろ!」とか。

う~ん。確かにその通りかもしれないし、決して褒められたり尊敬されたりする人生じゃないかもしれない。


だけど、「こういう生き方もありでしょ!」って自分は思いました。


というか、「こういう生き方だからこその、魅力もあるでしょ!」と。


叫んでるんですよ。「俺はここにいるんだよっ!!」って。


繰り返しになりますが、正直主人公は見た目全然いけてないし、ダメ人間。

でも、だからこそ。そういう人間が泥臭くても、ブチ転びながらでも、1歩進んで2歩下がることになりながらも、全力で前を向いていこうとする姿に僕はすごく胸が熱くなったし勇気づけられました。


だって、自分も含めて大多数の人間が「エリート」じゃないし、「人生をソツ無くこなしていける」わけじゃないから。


ラストシーンの心の底からの言葉のぶつけ合い。ラーメン屋(?)で服装はクソださくて、何一つシャレてるものなんてないのに、なんかめっちゃ2人がカッコよく見えて…。。「エリート」や「イケメン」には絶対出せない魅力が、そこにはありました。


やっぱ、カッコ悪くてもガムシャラに何かに夢中になってる人間って、無条件にカッコいいんですね。


あと個人的に印象に残った場面は、主人公が「元AV女優の同級生」が地元に帰ってきた後、チームメイトがその同級生をネタにして馬鹿にしてたとき、勇気を振り絞って反抗したところ。まあ、結局その場はボロクソ言われて終わるんですけど…。ただ、主人公の「見た目はカッコ悪くても、男としてカッコ悪いことはしたくない。」っていう所がめっちゃカッコよかったです!反抗した結果はボロクソだったとしても、あそこで何か言わなかったら一生後悔してる場面ですね。性根、というか芯というか。そこに対しては「俺は腐ってねえぞっ!」っていう態度。最高。

その他にも本作にはいたるところに「笑いの要素」がちりばめられてるんですよ!市役所(?)か何かで「超ぶっ冷めた聴衆からの質疑応答」→「スベリ倒しのステージ」の流れなんてもう本当に最高!くそ笑える!

ともかく、「俺って本当にダメだな…」とか「周りにどんどん置いてかれちゃうな…」とか「このまま人生終わっちゃうのかな…」なんて思ってる人には是非見て欲しい作品です。なんらかしらの「熱」をもらえるハズですから!


最後に

この「サイタマノラッパー」は全部で3部作になってるので、是非全ての鑑賞をつよくおススメします!

本シリーズに共通しているのは「全員が人間臭いところ」。物語が進むにつれて、良い所も、悪い所も全部含めてさらけ出しいく…。というか、それがこのシリーズ最大の魅力。

ちなみに、ネットのレビューではかなり評価が低い「SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」が個人的に一番好きです!あの「田舎の閉塞感」と「けど何かしてぇ~!感」が最高なのです。主題歌の歌詞にある「シュッ、シュッ、シュッ、シュシュッ♪」ていうフレーズがめっちゃ耳に残ります!

この映画のメッセージ(と自分が勝手に解釈している)、


「泥臭くても前に進め!」


を胸に刻み、何か壁にぶち当たったときや凹んだときにはまた見返してそのメッセージを思い起こしたいです!


それでは今日はこの辺で。イノシシでした!チェケッ!!


P.S 「3」は「1」「2」と比べると若干シリアス、だけどとんでもなく熱い。
SRサイタマノラッパー2女子ラッパー☆傷だらけのライム [DVD]
山田真歩
アミューズソフトエンタテインメント
2011-06-24


SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 [DVD]
奥野瑛太
アミューズソフトエンタテインメント
2012-11-21