【イノシシ獄中日記④】


さてさて、本日は当時僕が一番恐れてた「初めての雑居(複数部屋)」について書いていきます。


とその前に、受刑者となってからの一般的な流れを簡単に説明すると…


①裁判で判決が言い渡される。

②14日後に刑が確定し「受刑者」となる。

③移送先が決まるまでは「考査期間」として様々な調査を受けながら作業をする日々が続く。
…このとき初犯かつ25歳以下であれば④へ。初犯でも26歳以上であればそのまま⑤へ。

④(分類)調査センターへと移送され、数か月間作業をしながらの「考査期間」が続く。

⑤最終的な服役先に移送される。

⑥その施設でまた数週間(大体2~3週間)の「考査期間」があり、その期間が終われば工場へ配属。本格的な受刑生活のスタートとなる。


です。

その25歳以下が移送される「(分類)調査センター」で僕は初めての雑居を体験することとなりました…。


「(分類)調査センター」について

…「25歳以下の初犯受刑者は更生の余地が大きい。」っていう考えの元に「他の受刑者よりもしっかり考査しましょう!」ってことで各地方ごとの担当刑務所内に設置されている施設。(例:四国は高松刑務所)生活は基本その刑務所の他の受刑者と一緒で、作業や生活はセンター生だけで行います。自分が体験した具体的な考査内容として、数回に及ぶ面接やIQテスト、日々提出が義務付けられている「課題ノート」がありました。


じゃあ何に恐れていたのか?って話なんですけど。

単純に怖いじゃないですか。



だって「四国中のワル(25歳以下)が集まってくる」んですよ?



チーマー

とか!

チーマー②

とか!!

チーマー③

とかっ!!!

(※全て僕の中の「勝手なバリバリ系のイメージ」です。)



「初犯」つっても鑑別所とか少年院あがりの「バリバリ系」も一緒くたなわけですよ?

「窃盗で懲役1年」から「強盗殺人で15年」まで一緒くたですよ?

しかも25歳以下だから「まだまだイケイケドンドン」な可能性も高そうじゃないですか?

別にヤンキーでも不良でもなかった自分からすれば、「中学校以降は関わる機会が無かった世界」…。

もう移送される前からガクガクブルブル(((( ;゚д゚)))ですよ。ビビりまくりですよ。

刑務官からは「分セン(分類センターの略)はみんな若いからやりたい放題らしいぞ~。」とか「猿やな猿。」

なんて聞かされて…。


マジで憂鬱(´・ω・`)



そんな僕もついに「移送される日」がやってきました。

「マジかよ…」って心底思いましたね。

「ライオンの群れの中にトムソンガゼルが放り込まれるのか」って…。


んで高知刑務所から高松刑務所へいざ出発!!

護送車
(※こんな感じの車だったと思います。)

道中、外の景色を観ながら


「コンビニ行きて~っ!!」

「すき家うまそ~っ!!」


なんて思いつつ…。


遂に到着!

留置場から高知刑務所についたときと同様に「新入調べ室」というところで荷物の受け渡しや私物の本を検査にまわすための簡単な手続きを。


んで、その日の夜は高松刑務所の「分類センター」に行く前に「未決区の一部」で一夜を過ごすことに…。(未決区の中にも移送待ちの受刑者はけっこういたりします。)


というか、正確にいうとここで初めて「雑居」を体験したんですね。

僕を合わせて全部で4人だったその部屋。

メンバー紹介すると、

「Aさん」
…交通系の犯罪で懲役「3か月」とかそこらの人でしたね。(たしか度重なる大幅なスピード違反だったかな?)もはやウルトラションベン刑。(刑務所では短い刑期のことを”ションベン刑”といいます。)30代ぐらいの「車大好きな走りやさん」って感じでした。たしか香川出身だったような…。

「Bさん」
…僕より少し年上の当時20代後半の方。同じ高知県出身者で、控訴して高松へ移送されこちらで刑が確定したとのことでした。

「Cさん」
…40代ぐらいの徳島出身の方。部屋の一番の古株なので「房長」(部屋の中でのリーダー)というポジションにいました。

そして、僕。イノシシです。


右も左も分からない初めての雑居生活。

だけど、この方達は優しく色々と教えてくれてかなり「ホッ」とした記憶があります。「あぁ、受刑者っていっても普通に会話できるやん。」って自分も受刑者のクセして思ってました。

「勝手に想像を膨らまししすぎてた」んですね。

刑期や罪名の話を振られて答えたり、逆に振ったり。そこで「自分は23年」とCさんに答えられ、一瞬固まってその後かなり微妙な空気が流れたり…( ̄▽ ̄;)

まあ、そんなこんなで霜焼けだった私は少しだけ心が癒されたのでした。

しかし!

Bさんから

「俺も聞いた話やけど分センはみんな若いからホンマむちゃくちゃするらしいで~」

と聞かされ、また少し憂鬱に…(´・ω・`)

果たして僕は無事に(?)生活し、最後の服役先に移送されることができるんでしょうか…。

胸に一抹の不安を抱きつつ、高松刑務所で初めての夜を過ごしたイノシシなのでした。


(続く)