「イノシシ獄中日記⑨」


(引き続き新入調べ室にて)


「これに私物を入れるように。」


そう言って刑務官から手渡されたのは、「私物保管箱」という私物を入れておく箱。

そこでふとある疑問が…


イノシシ「これ、鍵がついてないんですけど…(´・ω・`)」


通常、保管私物箱って「鍵」がついている「キャリーケース型」です。

高知刑務所や高松刑務所、他施設にいた人達に聞いてみてもそうでした。

まあ、単純に「雑居になったとき、他の受刑者に物取られるんじゃねぇ?」ってことです。

そこで刑務官から返ってきた答えは、


刑務官「この施設は基本独居じゃけえの。」




??!!



衝撃⑦「基本、独居(1人部屋)」

これがこの施設の一番のメリットと言っても過言では無いと思います。いや、マジで。

他の施設で独居っていったら「班長」、「計算工」、「衛生夫」、「炊事工場」とか割と「長くいる人」、もしくは「刑務所内エリート」とかに割り当てられるのが普通。

だけど、島根あさひは「全員独居」。ヤバいでしょ。

逆に島根あさひでは「エリート」とされる「農業工場」(施設外に出て作業することもあるのでかなり信用が必要)とかが「雑居」なんですね。

もうこれだけでお腹いっぱいです。

満腹、満足。



そして、島根あさひの「考査工場」に移動することに…。

移動中、嫌でも目につくのが


衝撃⑧「建物がキレイすぎる」

ハンパ無いですよ。ちょっと引くぐらいキレイ。新築の病院みたい。部屋は軽くビジネスホテル。

廊下
島根あさひ 老化
(風通しが良すぎて冬は激サブ。)

居室内
島根あさひ 独居
(ベッドの奥にトイレがあります。その向かいは洗面台。写真では切れていますが、手前にテレビあり。)

全身金属探知機
島根あさひ 金探(全身)
(こんなん通って行くんですよ?ヤバくないですか?)

私物購入のほとんどはキオスクでできる
島根あさひ キオスク
(いやいやハイテクすぎでしょ!一応キオスクに登録されていない本や物品は刑務所特有の注文用紙、「願箋」で頼みます。エロ本とかね☆)

その他にも

「入浴場」なんかももちろん新しいです。ビッカビカ!

「報知器」(刑務官に居室から申し出るときに利用するもの)も「ボタン式」で、押せばそのまま刑務官の無線につながるハイテクっぷり。

「2008年開所」の威力を思い知らされました。(当時2012年)



「お、おう…( ̄0 ̄;)」


と終始圧倒されっぱなしのイノシシ。



その後の軽いオリエンテーションでも島根あさひの「恵まれた環境」に衝撃を受け続ける



衝撃⑨「風呂は週3回の30分、運動は60分」

普通は「風呂は週2回の15分、運動は30分」

だからみんな大体「強制的に早風呂」になっちゃうん…。だけど島根は30分。ゆっくり浸かれてリラックス…。しかも「月・水・金」の週3回!これは嬉し限り。ちなみに夏になれば「火・木」に「シャワー浴5分」が追加され、実質毎日風呂に入れるという…。あざっっっっす!!!!

また、運動も60分なので鍛えようと思えばかなり追い込んでできちゃいます!



衝撃⑩「洗濯回数が多い」

居室着とか工場着、高知や高松では1か月~せいぜい3週間に1回でした。夏場も、ですよ。

となると…。そう、あれが始まるんです。

「服の汚物化」

が…(((( ;゚д゚)))

「夏場に1か月間、汗をかき続けた服を洗濯しないとどうなるか?」

答えはカンタン。

「臭くなる」

しかも、

「ハンパ無く」

よく「剣道の夏場の胴着はヤバい!」みたいな話ってあるじゃないですか?僕はそれはよく分からないですけど、例えていうなら「汗かきまくってずっと放置した野球のグローブみたいな臭い」になってきますよね。朝一で工場着に袖
を通すときなんて「クッサ!!!」って、それだけ滅入りますから…。

剣道着
(ちなみに何とかなってるやつもあるみたいです。)

なのでこれは本当に嬉しかった!「月1回」→「週1回」(夏場は週2回)ですからね!!

「汚物との決別」であります。



衝撃⑪「鍵がかかっていない時間帯がある」

噂は半分本当でした。

「半分」っていうのは「時間帯が限られているから」なんですね。

平日はたしか作業から帰ってきて21時まで。
土日は朝食後~11時、昼食後~13時、夕食後~21時まで。

みたいな感じだったと思います。

その間はホールに出て同じ工場の人であれば「誰とでも話していいし、将棋なんかもしていい」です。(席をまたいで話をしたり、立ったまま話したりしたらダメですけどね。)もちろん自分で本を読みたかったら部屋にこもっててもOK。僕は9割ぐらい部屋にこもってましたね。

↓こんな感じ

ホール(全体図)
島根あさひ ホール
(普通にカッコよくないですか?)




いやぁ~、振り返ってみても、色々感謝しすぎて言葉もありません。

当時を振り返ってみても…

(以下は島根あさひに移送され、検閲後ノートが手元に届いて初めて書いた日記。)


「奇跡の民間」
(中略)正直嬉しい。島根はすごく恵まれた施設です。基本独居。飯ほかほか。風呂週5。洗濯回数多い。運動60分。入浴30分。自弁物品の品ぞろえ◎、しかも写真付き。数えあげればキリがない、と感じる今日この頃。(中略)ともかく、施設としては1番良い所に来れたと思うので、ここからしっかりと精進していこう!
テンションあがってる感じ、伝わります?

正直、施設面でいえば「恐ろし恵まれた環境」だと言い切れます。ハッキリ。

(もちろん中には「雑居がいい!」ってな人もいましたけどね。)


ただ、この記事をここまで読んでいて、違和感を感じた方って結構いるんじゃないでしょうか?


というか、僕も逆の立場であればめちゃくちゃ感じると思います。


「これって、やったもん勝ちじゃね?何で犯罪したくせにこんなヌクヌク生活してんの?」


って。

明日はそんな「みなさんが感じているであろう違和感」について僕なりの意見を示していこうかと。


(続く)



「次回」

「やったもん勝ち?なぜ犯罪加害者が支援されるのか?恵まれた環境は再犯を助長する?」(予定)