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「自分でもなく、家族でもなく、友達が刑務所に入った。」



今回はそんな読者の方と会ってきた、というお話。



実際、「刑務所に入った本人」とか「本人の家族」の話は少なからず聞いたことがありますが、「その本人の友達の話」ってあんまり、というかほっとんど聞いたことは無いですね。

お話しした読者の方(Aさん)は色々と悩まれているようで…。

僕自身「言われてみれば、そんな悩みあるよな〜」と思った内容が多かったため、こうして記事にさせて頂きてます。(もちろん許可は得てますよ!)

以下、僕が聞いていて「あるあるだな〜!」と思った箇所をいくつかピックアップ。



①「家族」と「友達」の情報格差が激しい
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色々調べてて思ったんですけど、「家族と友達の情報の差」ってすごいですよね…。「家族以外」の人、例えば私なんかがもらえる情報って本当に少ないって実感します。
 
そうなんです。基本的に逮捕された連絡ってのは「家族」にしか行きません。まあ、自分で「この人に今自分が捕まっていることの知らせを送る」ってのを逮捕されて最初に聞かれるんですけどね。

そのときに友達の名前を出さなければ、こちらから連絡しない限り相手はこちらの所存を知る由も無く…。大きな事件でニュースや新聞で取り上げられたならまだしも、個人の小さな事件は粛々と処理されていきます。家族がそのことを話さない限り、「周囲からすると軽く失踪状態」なわけで…。実際Aさんも「死亡説」を疑ったりした時期もあったそう。

僕の場合は友達と親が仲良かったので、そっからの繋がりで連絡をとることができました。一方で、「友達って、携帯が無くなったら連絡手段がほっとんど無い。」って事実にも気付かされましたね。だって「電話番号」ならまだしも、「アドレス」なんて意味無いし、唯一の連絡手段である手紙を書くための「住所」とか覚えてる人います?僕は正確に住所を書ける友達は一人もいませんでした!(汗)

あと、「どこで逮捕されてどこどこの警察署にいる」ってのも警察は教えてくれません。僕なんて高知なんで警察署の数はたかが知れてます。数打ちゃその内当たった可能性が高い。けど、これが東京とか大阪だったら…。「シラミ潰し」は普通できないですよね。

Aさんは色んなツテを辿って何とか会うことができたそうですが、もしこれが家族に「会わせません!」と言われていれば、それまで…、のような状況がありますね。

「仮釈放」の連絡通知も引受人が家族であれば、そこにしか連絡はいきません。


この件に関しては、

・「家族に徹底的に連絡を取ってみる」
・「シラミ潰しに警察署に当たってみる」


ぐらいしか言えることが無い気がします。



②本人がもし「会いたくない」と思っていたら。
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本当に偶然、友達がいる場所がわかったんですけど、正直最初は躊躇しましたね…。何か色々考えちゃって…。結局は「えーーいっ!行ったれ!」って突撃したんですが(笑)
 
幸いにも「ここに友達がいる」という場所(警察署、刑務所)が分かったとしましょう。

でも、「もしかしたら相手は自分に会いたがっていないのかもしれない」と思っちゃいますよね。「見世物扱いしている」とか「同情・憐れみと受けとられたらどうしよう」とか「真面目にいくべきか、あえて軽くいくべきか」…、など。

僕が同じ立場だとしても多分悩むでしょうね…。相手からしたら「誰にも会いたくない」「ほっとしてくれ」「顔向けできない」なんか思ってるのか…、とか想像したり。

そういう人は「手紙」でワンクッション置いたらいいと思います。率直な自分の今の気持ちと、会いたいという気持ちを伝える。それだけで全然違うと思います。多分、逮捕された本人からしても「あぁ、今相手はこういう心境なんだ。」と心の準備ができ、最初の面会も割とスムーズにできるんじゃないでしょうか。

最悪、逮捕された側は「面会拒否」できますからね。ダメ元で突入してみてください!

ちなみに逮捕された当事者(あくまで僕個人の意見)でいうと、

「面会に来てくれたらやっぱりめっちゃくちゃ嬉しい。」

です。

「人間関係が切れても自業自得」「仕事で忙しいと思うから来なくていい」とは言うものの、「こんな状況になっても面会に来てくれる友達がいる」。その事実は本当に嬉しいものです。毎日毎日代わり映えのない生活を送っていると、やっぱり面会来てくれた日は一日中テンション高いですよ!(笑)家族とは違った内容の会話もできたりしますし。

ちなみに「懲役」になると「家族以外面会できない(手紙も)」なんていう施設もあるので、「会えるときに会っときましょう!!」※ちなみに面会は一日一回しかできません。


僕から言えるのは、

・「まずは手紙でワンクッション」
・「やっぱり面会に来てくれたらめっちゃくちゃ嬉しい」
・「無理なら面会拒否されるから、ダメ元で突入!」


の3つです!



③差し入れは何をしたらいいのか分からない
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一体どんな生活をしてるか分からないので何が嬉しいのかも分からないし、「検閲」?(差し入れ品に対する施設側の審査)とかもあるって聞いて、最初はそもそも何が入るのかすら分からなかったです…。
 
Aさんも言われていますが、これには2つ疑問があると思うんです。

(1)どんな物が喜ばれるのか分からない。

…僕はぶっちゃけ「お金」でしたかね。というか、僕の場合はそこらへんは親に全て頼んでいたのであまり深く考えたことはありませんでした。

も、家族ならまだしも友達から「お金」もらってもあんまり嬉しくないですよね…。誕生日に一万円分のケーキとプレゼントもらうのと、そのまま現金一万円渡されるの、どっちがいいか。人によって違うとは思いますが、僕は間違いなく前者です。だから、「友達からの差し入れ」という視点で考えれば無難に「本」とかが嬉しいような。

あとは「手紙」ですね。別に物じゃなくていいんです。逆に気を使っちゃうこともあると思うし。みなさんが思っている以上に、中にいる人間にとって手紙は本当に嬉しいんですよ!!短くてもいいんです。別に誕生日とか年明けとかの記念日や区切りじゃなくても。



(2)そもそもどんな物が入るか分からない。

1:その施設の売店で売っているものなら入ります。
2:本は「ヤクザ系」「刺青系」「エグい系おエロ本」以外なら大抵入ります。
3:懲役になると「飲食物」は全て入りません。


施設によって多少違いはあると思いますが、こんな感じです。本はみなさんが思っている以上に大抵のものは入ります。エロ本とか普通にバンバン入ります。あまりエグくなければ…。



④最後に

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Aさんとお話しさせて頂いて思ったのは、

「埋もれている情報はまだまだあるな〜」

ってことです。「家族と友達の差」についても、強く感じました。人によっては家族よりも友達の方が支えになる場合もあると思うので、ここら辺は解消してほしいところでもあります。(施設の対応が追いつかない、”悪い交友関係”を断つ、みたいな狙いもあるとは思いますが。)

「面会の理由欄に”生存確認”ってあったのはビビりました。」

とかいう話を聞くと、「普通に考えるとそうだよな〜」とそれまで自分が当たり前に思っていたことが当たり前でないことに気づかされたり…。

やっぱりドラマや本では「分かりやすくするために端折られている部分」が多々あるんです。

もちろん、それは一つの作品として完成させるために必要なことだけど、「実際に当事者たちが知りたいのは、もっとリアルな情報」なんじゃないかと思ったり。

これからも、こういう「肉声」を届けていくのが自分の役目だと思ってます。



Aさん、どうもありがとうございました!!



それでは、今日はこの辺で。



けもの道をいこう。